エストロジェンを増やす方法

エストロゲン(特にエストラジオール:E2)を増やす・補う方法は、西洋医学的なホルモン補充療法(HRT)から、生活習慣・食事・漢方や東洋医学的養生法まで多岐にわたります。

■ 西洋医学的アプローチ

1. ホルモン補充療法(HRT)

方法:経口薬、経皮パッチ、ジェル、膣剤など

目的:更年期障害の症状軽減、骨粗鬆症予防

注意点

  • 子宮がある場合:エストロゲン+プロゲスチン併用が必要(子宮内膜過形成リスク)
  • 長期使用は乳がん・血栓症リスクあり → 適応と期間は慎重に判断

2. SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)

:ラロキシフェン(骨粗鬆症治療)

一部の組織でエストロゲン様作用を発揮

■ 食事による自然なエストロゲン増加サポート

1. 植物性エストロゲン(フィトエストロゲン)を含む食品

食品 成分 働き
大豆製品(豆腐、納豆、味噌) イソフラボン エストロゲン様作用(特にダイゼイン、ゲニステイン)
亜麻仁(フラックスシード) リグナン 腸内細菌で代謝され、弱いエストロゲン様作用
ザクロ 植物ステロール 女性ホルモン様作用をもつ可能性
ごま セサミン 抗酸化・ホルモンバランス調整作用

2. 補助栄養素

  • ビタミンE、B6、マグネシウム、亜鉛:ホルモン合成・分泌に関与
  • 良質な脂肪(オメガ3脂肪酸):コレステロールからのホルモン生成を助ける

■ 東洋医学・漢方によるアプローチ

1. 証型に応じた処方例

証型 漢方薬
腎精不足 六味地黄丸、杞菊地黄丸、八味地黄丸
肝腎陰虚 知柏地黄丸、逍遙散合地黄丸
気血両虚 十全大補湯、人参養栄湯

2. 養生法(エストロゲン調整を助ける)

  • 腎を補う食材:黒豆、黒ゴマ、山芋、枸杞子、くるみ
  • 規則正しい睡眠:夜間のホルモン合成促進(メラトニン・GnRHのリズム維持)
  • ストレス軽減:交感神経緊張が性腺刺激ホルモン(FSH/LH)を抑制

■ 運動・ライフスタイル調整

方法 効果
筋トレ・ウォーキング 筋肉と骨に刺激 → 成長ホルモン・エストロゲン活性維持
ヨガ・瞑想 自律神経安定 → HPO軸の調整
禁煙・適量飲酒 酵素系への影響を減らし、エストロゲン分解抑制

まとめ

  • HRTが最も効果的だが、リスクと適応を慎重に評価
  • 食事・漢方・生活習慣を組み合わせたナチュラルな調整も有効
  • 東洋医学的には「腎」と「肝」の補益が基本戦略

SATOセラピストスクール代表
鍼灸師|鍼灸専門学校の教員資格保有

長年にわたる技術指導やスタッフ教育の経験を活かし、「わかりやすく」「実践に取り入れやすい」セミナーの開催を心がけています。

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